暮らしに役立つ豆知識
12月1日 第103号 「性能向上リフォーム・バリアフリー編場所別ポイントⅢ」
食堂、居間:一日を多く過ごす部屋~足元広く、動き回りやすく~
食堂・居間は、家族や御客様との関わりを持つ半ば公の場所です
外出の機会が減ってくるとなおさら重要になります。
寝室やトイレ・洗面所との関連では「邪魔されず・遠すぎず」という位置を保ち、動き回りやすい様に考えましょう。また、一階の掃き出し窓から直接庭などに出られるように枠と庭との段差を出来るだけ少なくして置きましょう。非常時には、退避口にもなります。
高齢者は、少しの段差でも「つまずき」転倒する危険があります。
温度・湿度・設備への配慮
食堂や居間は、一日の多くを過ごす場所です。冷暖房設備・換気設備を設けて快適な室温と湿度環境に出来るように考えましょう。
南に面した、大きな窓に出来るだけ断熱ガラスや復層ガラスなどを用い、冬季の冷気の吹き下ろしや結露を防ぐことです。室温を一定に保つことはヒートショックの事故を未然に防ぐ事が出来ます。窓は、開閉の楽なもの、引き手やクレセントも大きなものに直せば、高齢になっても扱いやすいでしょう。
(ヒートショックとは、急激な温度の変化が、身体に及ぼす影響のことです冬の入浴時の脱衣室から浴室への急激な温度変化は、血管を著しく伸縮させるとともに、これにより、脳梗塞や脳出血を引き起こし深刻な事故につながる事があります。)
コンセント類は高めにセットしましょう
視力が衰えていくことを考えれば、後々十分明るくできるように備えておきたいものです。
照明器具の使用可能なワット数を多めに取っておくと、好みの照明器具やランプ等の交換時にも十分容量があれば安心です。先々で今以上の家電製品を使うことも想定して、コンセントも多めに、高めの位置にしておくと、タコ足配線の危険も回避されます。
立ったまま、楽な姿勢でコンセントの利用ができます。
※参考資料(一般社団法人リフォーム推進協議会:性能向上リフォームガイドブック・バリアフリー編)より