暮らしに役立つ豆知識
12月1日 第43号「劣悪な温度環境がもたらす不健康ヒートショックが生む脳卒中」
夏は暑く、冬は冷え込み、冷暖房の使用時は部屋ごとの温度差が大きい…。
そうした温度環境の点で問題のある住まいは、快適といえないどころか、健康を損なう恐れすらあります。
特に恐ろしいのは、冬場のヒートショックによって、命に関わるトラブルを起こす可能性があることです。
ヒートショックとは
急激な温度変化が身体に及ぼす影響のことです。暖房を施した暖かい居間から暖房のない廊下に出たときや、脱衣場で衣類を脱いで寒い浴室に入ったときには、急激な温度低下によって血管が一気に収縮し、血圧が上昇します。
若く健康な人であれば、かなりの温度変化にも耐えられますが、高齢者や循環器系の持病を抱えている人には大変危険です。血圧の急上昇が脳卒中や心筋梗塞といった深刻な事態につながりやすい一面を持っております。冬の室内の温度差はいろんな面で健康被害を生ずる側面を持っておりますが、いますぐ温度差のない快適な住まいに改装もできませんが家族で申し合わせて暖房の適温を決め急な温度差に対応出来るようにしましょう。どうしても必要とあればトイレ、風呂場に最小限の暖房設備を考えましょう。
寒暖の差の大きな部屋では、結露に気をつけましょう
温度環境の点で問題のある住まいとは、断熱性の低い住まいでもあります。そうした住まいでたびたび問題になるのが冬場の結露です。壁の断熱性が低いと暖房している室内の暖かく湿気の帯びた空気が、急に冷やされて結露します。
結露は、クロス、壁紙、押入れ、クローゼットの中、通気のよくない家具の裏側の壁面にカビが発生する要素を持っております。このカビから色々な種類のダニが発生します。ダニが一番好む棲家はカビのある場所、そのカビを温床としてダニが繁殖します。
カビの胞子、ダニの糞あるいは死骸などを大量に吸い込むことで、喘息など、さまざまなアレルギー症状が引き起こされることがあります。
天気の良い日には寝具乾し、押入れ、クローゼットの扉を開けて窓を全開して通気をしましょう。