暮らしに役立つ豆知識
4月1日 第95号「将来あわてないように今から準備! 高齢時、安心して暮らせる住まい作り。」
ここ最近お付き合いのある顧客さまの中から、郵便物の返却が時たまあるようになりました。住みなれたお家からどこかへ移動されたように想います。
2005年の国勢調査の結果遂に3所帯に1所帯の割合で高齢者所帯が増えてきております。その中から更に単独所帯(一人ぐらし)高齢者夫婦のみの所帯数が5割りを越してきております。これからの住宅は、新築であれ、リフォームであれ、高齢者が住むことを前提にした住宅環境を考えなくてはならない時期が来ているように思います。
高齢者が自立して生活できる住まい=バリアフリー住宅
事故の起こりにくい住宅に
2007年の人口動態統計の資料によりますと年々高齢者の家庭内事故死が増えてきております。高齢者が家庭内で不慮の事故死は、12,415件、(65歳以上9.683件)重い後遺症・軽い障害を含む事故は、圧倒的に増えつつあります。このことを考えますと住環境の整備(バリアフリー化)が急がれる原因がここにあります。
住環境の整備「バリアフリー」化の目的の一つは、家庭内事故を防ぐことです
勝手知った、住みなれたわが家でも、身体の衰えは進行します。危機を感じての瞬時に回避する身のこなしも衰えてきます。体力の低下・段差でのつまずき・足腰の痛み、これらが重複した状態を想像しますと本当に「つらい」想いがあります。とくに気に掛かるのがお風呂場における溺死2007年の統計では、3.762名(65歳以上3.118件)の方がお亡くなりになっております本当に痛ましいことです。事故を減らす手立ては、風呂場の暖房・滑らない床・洋式の浅い浴槽・手摺・等々・その気になれば高齢者が風呂場で遭遇する事故は「ぐ~ん」と減らす事ができます。
家庭内の不慮の事故死
(資料:2007年人口動態統計)
住宅内の不慮の事故死:12,415件(65歳以上9,683件)
○窒息3,762件(65歳以上3,118件)
○溺死3,566件(65歳以上3,162件)
○浴槽内での溺死3,253件(65歳以上2,895件)
○火災1,231件(65歳以上717件)
○転倒、転落2,418件(65歳以上1,844件)
○その他家庭内での事故死1,438件(65歳以上842件)
(参考)交通事故死8,268件(65歳以上4,050件)
(参考資料:一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会:性能向上リフォームガイドブック バリアフリー編)より