暮らしに役立つ豆知識
12月1日 第163回 高齢化が急速に進むなか長期使用の住宅はバリアフリー対応にしましょう。
急速に進行する高齢化・住環境にも不安も
2008年の総務省統計局の「住宅・土地統計調査」の試算によりますと日本の人口は、2004年をピーク(1億2779万人)に徐々に下降減少しながら2025年には、1億1927万人になると試算されております。
生産年齢人口(15才~65才〕と年少人口(15才未満)が減少傾向にあるなかで、65才以上の高齢化は著しく増加していきます。
2005年の65才以上の高齢化比率は20.2%:2013年は、25%:2023年には30%を超えると推計されています。
少子高齢化社会が進むなか、高齢者と生活する世帯数も急速に増えてきます。
反面住宅のバリアフリー化については、こうした社会変化に対応しておりません。
●2008年の総務省統計局「住宅・土地統計調査」によりますと。「手摺り」や「またぎやすい浴槽」「廊下など車椅子で通行可能」など、高齢者や障害者に配慮したバリアフリー設備のある住宅は、近年増加してきておりますが、まだまだ十分とはいえません。
バリアフリー設備のある住宅割合
①手すりがある 37.3% ②またぎやすい高さの浴槽がある 22.9% ③廊下などの幅が車椅子で通行可能 16.1% ④段差のない屋内 20.0% ⑤道路から玄関まで車いすで通行可能 12.4%
住宅の基本性能としてバリアフリー対応を高めましょう。
高齢期に備え、優先的にお金を使いたいもの
①健康維持のための支出 64.9% ②住宅の新築・増改築・修繕 28.7% ③自己啓発・学習 17.1% ④家電等の購入 9.4% ⑤その他・自動車の購入・衣服類・家具の購入と続きます。
こうした社会背景を考慮しますと何世代にもわたって長期に利用される住宅が備えるべき性能としては、日常生活に身体機能上の制限を受ける高齢者等の利用上の利便性及び安全性を確保することが、求められております。
バリアフリーの平面計画の5つのポイント
①同一フロアーで生活ができるように、玄関階がベスト
②短く単純な動線計画
③内外通じて抵抗なく出入りできるように外にも開かれた住まい
④高齢者になると夜間に多く使用するトイレは、寝室の近くに
⑤水回り 洗面・風呂・炊事場は広めに安全で事故のない空間に