暮らしに役立つ豆知識
10月1日 第17号「壁仕上げ材(左官工事業)」
壁仕上げ材(左官工事業)
左官工事は日本の気候風土にマッチした理想的な健康志向の工法であり、日本に仏教が伝来してから今日まで千数百年の歴史があります。今盛んに言われておりますシックハウス症候群は、戦前の家に住んでいる方には何ら問題がありません。戦後とくにここ数年間に新築された多くの家屋でこの問題がクローズアップされております。戦後急速に伸びてきました新建材・クロス・接着剤・塗料・溶剤等々数えあがればきりがありません。そんな中で見直されてきていますのが、天然素材の珪藻土・土壁・漆喰・大理石の粉末を混入した生石灰壁・阿蘇山・鹿児島で多く産出される火山灰の塗り壁材・吹きつけ材として無尽蔵にあり今盛んに売り出し中です。
塗料・溶剤型から水性へ
私の修業時代(40年前)には、今みたいにいろいろな塗料がありませんでした。
ペンキは乾きの悪い塗料で、艶もなく今から思うともう一つでした、外壁の吹き付け材もセメント系リシンが主流でフノリ・膠等を沸かして川砂を混ぜて、漉して使用しました。それからは建築のラッシュに応じて塗料も、吹き付け材も、天然物から合成樹脂へと日進月歩の変化を遂げ、作業性、美観・光沢・利便性・すべての面で優位に立ってきましたが、此処にきて塗装後身体の変調を訴える方々が増え続け、ついに社会問題化されてきました。VOC(揮発性有機化合物)によるシックハウス症候群とくにシンナーの中のトルエン・キシレンによる中毒症状・・今・作業性・美観・光沢・利便性を否定する社会的な動きのなかから性能より安全性・ローコストより安全快適性・合成樹脂全盛の時代から天然素材を多用する快適な居住空間の実現へ今一歩を踏み出しました。
私たちは、今まで以上に環境を重視して合成樹脂より水性塗料を多用していきます。