暮らしに役立つ豆知識
8月1日 第51号「木造住宅の劣化防止」
木造住宅の劣化を防止するには水分の遮断と湿気を排出する工夫が必要
木材の劣化を抑制するには、水や湿気に対する対策が大切です。建築木材は通常20%以下の含水率ですが、何かの都合で30%を超え長期化しますと木材腐朽菌による被害が出、白蟻の侵入を招きます。雨・地下水・外気から・室内からの水分の遮断を完璧にするには無理がありますが、当面できるところから始めましょう。
外壁には防湿塗装や窓周りのコーキングの打ち替え、サイディング壁面の目地切れには充分注意してください。水分の遮断を計るとともに、壁体内の通気・床下換気口・小屋裏換気口から湿気を排出する措置も大切です。通換気を通じて璧体内の結露を防止して白蟻の侵入を防ぎますが建物の構造上出来ない部分が生じます。
構造材には建築前に防腐剤・防蟻剤が部分的に使用されております。これがシックハウス症候群の引き金になる一つの原因です。
シックハウス症候群とは?
症状は、大きく二つに分けることが出来ます。
一つは上記のような防腐・防蟻剤・家具内装材が放散する化学物資過敏症・もう一つはダニやカビによるアレルギー症状です。
シックハウス症候群は、化学物資過敏症とアレルギー症状を含めて広い意味での総称です。原因となる化学物資は、合板に多く使われている接着剤の中の「ホルマリン」ホルムアルデヒド(合板・接着剤を使用した家具類から)トルエン(塗料などから)キシレン(塗料などから)バラジクロロベンゼン(衣類の防虫剤・トイレの芳香剤)スチレン(浴室ユニット・断熱材)ダイアジノン(殺虫剤)其の他70数種類の原因物資があります。
いろいろな種類の化学物質がカビ・ダニと共存してシックハウス症候群を引き起こしていると考えられます。
(参考資料:NOP法人省エネ建材・住宅普及協議会:後悔しない「快適な家づくり」の知恵袋より)